小○鶏
Sep 24.Fri 2010 (13 years ago)
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DIARY
先日、大事な打合せがあったので、ゆっくり話したい場所と
いう事で、手賀沼の程近くにある、お気に入りの店"小○鶏"へ
思想家であり小説家として知られる『武者小路実篤』邸の
すぐ近くにあるこのカフェは、実は地元の人でも知らない方が
多いらしいです。その細く入り組んだ道でどこに店があるのか
も分からない事が理由のひとつなのだと思うけど、手賀沼を
見通せる静かな森の中にひっそり佇むそのお店は訪れた人に
とっての"特別な場所"なのかも、という気がしてくる。
出来れば誰にも教えたくない。そんな心理が働いての事だと。
他の方の為に伏せておきますが、すぐ見つかると思います。
横には貴重な湧水が流れ出て、コーヒー、デザート、ランチと
全てにおいて時間を掛けた手作りで丁寧にご商売されているの
が伝わってきて心地良いです。
全て要予約ですが、値段はコーヒー1杯500円~と良心的で僕
なんかにも安心。一瞬、前田美波里を彷彿とさせるオーナーさん
からも、やはりオーラが出ていた。
こういういい店って何処に行っても同じ共通点がありますね。
便利になって行く世の中ですが、じっくり上質な時間を愉しむ事が
出来たら、己の感性も磨かれて、いつかアウトプットできる要素が
自分の中に芽生えてくるのかも知れません。
昔の文化人は、日本、海外問わず、自分が自分らしくいられる場所と
いう物に拘っていたと言いますが、それがホテルの一室であり、
長めのいい小屋であったり、森の中の書斎であったりと。。
うちの親父は30代半ばで証券マンを辞め、家族を養う事も辞め、一人
山の中で自分で廃材で家を建てて、水を掘り、露天風呂に浸かりながら
絵を描き、仙人暮らしを今でもしているけど、若い頃はそんな自分勝手
な事が全く理解できなかった。不思議に今となっては根っこの部分で
理解出来る部分が多くなっている気が・・。
武者小路実篤の句に「君は君 我は我なり されど仲良き」
とあります。友愛、義理、筋道、礼儀、礼節。古いかも知れないけど、
生き方の美意識であり。人とのトラブルにはこういう事に関係する事が
多い様に思うし、この句は決して「俺は俺でいいんだ」ではない筈。
リスペクト、気遣い心配りも含みの上で、"自分の道をしっかりと"。
力まず、無理なく、自然とふるまえる人になれれば素敵だろうな。